2012年10月31日付の“なつ未„通信

なつかしい未来創造

 9月27日、「陸前高田・今泉地区 明日へのまちづくり協議会」の設立総会が開かれました。当協議会は住民主導で今泉のまちづくりの構想を作っていく会で、わたしたちは事務局としてお手伝いしています。
 特徴的なのは、協議会のリーダーや理事が若手を中心に構成されていること。これまで今泉に暮らしていた住民に加え、これから住みたいという人たちも含めて会員は構成されています。もちろん、市とも情報を共有しながら進めています。
 部会は「まちづくり」「歴史文化・学び」「産業・交流」「運営・資金調達」の4つ。
 10月25日には総会を開き、今泉がどのようなまちになると良いか、グループに分かれてワークショップを行いました。住民およそ40名が参加。まち全体や道路、歴史・文化・景観、産業、店について意見を交わしました。

なつかしい未来創造の周辺

 内閣府「復興支援型地域社会雇用創造事業」の一環で、被災地で起業したい人、新規事業を立ち上げたい人を対象に、支援金とアドバイスを提供する事業、「ふるさとは負けない!東北仕事復興リーグ インキュベーションプログラム」を、ソーシャルビジネス・ネットワークとともに取り組んでいます。
 10月20・21日に第2期のビジネスプランコンペが終了し、1期・2期あわせて40名が採択されました。地元農産品を使った商品開発や、情報発信サイトの立ち上げ、地域活性化事業、介護事業、ツアー事業、教育事業など、分野は多岐にわたります。
 これから採択者・一人ひとりと関係をつくりながら、高田にとって価値あるものを残せるよう、また継続する事業となるように、ともに歩みます。

わたしたちから見えている地域の動き

八木澤商店の大東町大原の工場が竣工
  200年以上つづく醤油・味噌醸造蔵の八木澤商店は、被災によって今泉地域にあった店舗や社屋、蔵の全てを失いました。しばらくは大東町に仮社屋を建て、OEMで商品をつくり販売してきましたが、8月に陸前高田・矢作地区に店舗と社屋が戻り、そして10月13日には一ノ関市の大東町大原に工場が竣工しました。
 機能を分けた3つの棟からなり、放射能検査を自社で行っていく装備も備えられています。
 まずは、つゆ・たれ・ドレッシングなどから製造を行い、時間を要する味噌・醤油のうち、醤油は来秋の出荷見込み。それまでは引きつづきOEMで製造・販売をつづけていくのだとか。
 震災直後の4月に社長に就任した河野通洋氏(39歳)は、東海新報の取材でこう話しています。「津波ですべてを失い、ここまで来られるとは想像だにしなかった。期待を裏切らぬよう、誠心誠意よいものを作っていく。新しく生まれ変わる息吹を感じられる会社にしたい」

椿油製油所「椿のみち」オープン
  10月、竹駒にある高田自動車学校さんのもう少し先、坂を上ったところに、椿油の製油所「椿のみち」がオープンしました。ネパールの女性たちと手仕事をつくり、その商品を日本の消費者に通信販売する事業を横浜を拠点に行っている「ネパリ・バザーロ」さんの支援によるものです。
 陸前高田のやぶ椿は「北限の椿」としてとても生命力が強く、オレイン酸がオリーブ油よりも豊富で、価値が高いそうです。地元ではけんちん汁などにも使われるそう。昔はよくどの家庭の庭先にも椿が自生していて、季節になると実をとって製油所に持って行ったのだとか。ところが製油所も市内で1軒だけになり、椿の実を探すのも以前より難しくなってきました。
 まずは10月28日に「製油所オープン記念イベント」が開かれ、地域の皆さんや、ネパリバザーロのお客様に内容をご報告するところからスタート。陸前高田(特に広田地域)を〝椿の里〟にしようと、少しずつ関わってくださる方を増やしていきながら、女性や、外で働きたくてもなかなか働けない方々の仕事を増やすことにもつながれば、と考えておられるようです。

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